【選外】ワンダーエッグ・プライオリティ【感想】


 まず主人公のいじめられっ子設定からみるに、話考えた人はあまり優秀でないと感じます、少なくともリサーチ不足は疑われます。

 話考える人は割合いじめられっ子気質が多く、さらに言えばいじめ被害に遭った方もいます。そんな作家のうち、手掛ける作品全てにいじめの話を盛り込んだり、いじめから外れた話になると急に幅が狭かったりする方がいます。私はこういった作家を、トラウマと若い思想がそのまま作品に出続けてしまう自分語りのアダルトチルドレンとして見てます。自身の治療と言えばまぁ、多少格好がつきますが。

 優秀な作家ほど、たとえいじめ被害に遭っていても、いじめの話は避けるか軽く触れる程度で、がっつりメインに据え置くことも、1話に持ってくることもしません。
 日本ではいじめを扱った作品が多く出回ってます。作家それぞれが考え抜いたいじめに対する答えがそれらに昇華されてるため、いじめを題材にした話を不用意に扱えば、それら既出の作品と比べられます。

「いじめの答えとしてより良い作品はどれか?」
 作品を観る人のうち、いじめについて真剣に考えた人は少なくありません。彼らにとって納得できるより良い答え、そう感じることのできた作品は愛され、そう感じることのできなかった作品は切られてしまいます。

 切られるだけならいいですが、新しい作品で新しい答えを提示したとして、既出の答え(観る人が過去に観た、いじめを扱った作品)より劣る場合、ひどい時は叩かれ、最悪炎上します。
 本作は叩かれるほどの答えではないものの、既出の答えの域をでず、拾って喧伝するほどの魅力はありません。
※心血注がれた答えを含む作品は観る人を掴んで離さないものです、マンガ「悪魔とラブソング」は是非一読を。

 本作の作家が優秀でない根拠は他にも、唐突にでてくる支離滅裂なセリフ、演出が上げられます。
 それらは本来流れるように、自然に作品に乗せて一流ですが、本作を観ていると「急に来たな」と感じるシーンがあまりに多いです。悟ったセリフが多く挟まれるのも、語りたいお年頃感が前面に出てます。

 他人の思考、思いについても、もっと考えを巡らせて欲しいです。
 ニュースで取り上げられた自殺について、表層の情報をアニメに盛り込んでるだけにしか見えません。被害者にも加害者にもその時その場所についても、入れ込みが足りません。気を引くための材料として過激な自殺の話を扱っているけど、当事者たちの事情や思いは別に興味ありませんといった、商業利用感が見えます。

 また、登場人物の女の子達が偶然同じ立場になって友情を深めてますが、女の子たちを仲良くさせるのは、この作品で伝えたいことにどれだけ絡んでくるのでしょうか?
 作品を売るために、女の子同士を仲良くさせたようにしか見えず、物語全体を通してみれば不要な要素に見えます。

 このあとは思わせぶりで薄っぺらい展開が待ってるだけかと。まどまぎ展開?全員死亡ルート?行き着くゴールに大したものが望めません。

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