【選外】天気の子【感想】
(初記 公開10日前)
天気をテーマにしたのは素晴らしい着眼点だと思います。背景描写も嵌って流石の映像美。難しいとされる、不明瞭な感情を天気に乗せる演出にも期待してしまいます。
ただ、君の名は。と同じ路線は避けるべき。新海誠さんを追って見る人も「前のと似てる」って新鮮味無くがっかりするかと。うら若い男女が惹かれ合いながらも離ればなれな状況で互いへの思いを募らせる系の、今までの作品が似たり寄ったりの恋愛ものですから、そこから外れて面白いものが作れないなら、あこれ、自分へのダメージがすごい。
何にせよ、そっちの路線で新海さんがいくら頑張っても、到底漫画溺れるナイフには及ばないです。
興行収入や観客動員数を見越して戦略的に、意見対立起こすメッセージを仕込んだらしいですが、それがもう実力不足から小手先に頼る振る舞いで、ダメだった後の言い訳ではと邪推します。ある程度狙い通りに数字はとれるでしょうが、君の名は。より批判すごいかと。
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(追記 公開後4日目)
公開後にレビュー見たら、予想通り子供騙しアニメの評判でした。
予想は当たってたけど正直なところ何もうれしくありません。
予想が全く外れて映画好評で「評論家気取りが公開前からドヤ批評しといて顔真っ赤痛すぎ草ァ」とか叩かれながら「面白いなら観ねば」で映画館に走ってくの、期待してたとこあります。
面白いのが見れればそれで良かったんです。残念です。
予想よりひどかったのは、仕込まれてたメッセージというのが、新海誠さんの年齢を疑うしょうもなさだったことでしょうか。一昔前ならいざ知らず、いまメインで持ってきてドヤするほどの価値はなく、触れた作品数が少ない子供にしか刺さりません。
※ちなみにそのメッセージをもののついでに含ませた上位作品があります無印のフリクリです
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(追記 公開後3、4年目?お金は落とさず観たうえで)
人間的魅力と表現すればいいのか、主人公とヒロインにそれが見えない、見えにくいです。
唯一はっきり描かれたのは須賀さんですね。
2人とも子供ってことでいいんでしょうけど、惚れる要素が掴みにくいキャラクターというのは、観る側にとっては感情移入しにくく、それを中心に据えてますので、やはり映像美と音楽と演出で、ターゲットが中高生、子供騙しの作品になります。
映像美と音楽と演出がどれだけ良くても、そこに描かれるキャラクターが深掘りされず魅力がないなら、愛される作品にはなりえません。時代を超えてリメイクされる作品はそこが違います。
※広告費積んで日本国内だけで覇権を取れても世界からは認められません
遠い空に連れてかれるという「死」でもって悲劇のヒロインとするのも、王道といえば聞こえはいいですが、安直で芸がありません。
こちらは背景が全く描かれません。表情・演出からは必死さが滲み、「孤独で理不尽な家庭から脱獄してきた」ともとれますが、いかんせん子供という情報がありますから、「ちょっと親と喧嘩してムカつくから親の金盗んで働き先ありそうな東京来ちゃった☆1番は観光、2番にステータス獲得だけどね☆」ともとれるという極端な背景差を許してます。
背景次第で印象がガラッと変わるため、ここを曖昧にしたまま終わらせてしまうなら、新海誠さんは別に、帆高を描きたかったわけではないのでしょう。主人公がそんな風に見えてしまう作品。主人公なのに。
帆高に批判が強いのは、「理由を言わないのは自分に都合が悪いから」という定説でもって、後者と捉える人が多いからではないでしょうか。作品に向けられた「悪い評価」に思いっきり影響してると考えます。
曖昧な言葉をちょっと言って終わってしまいました。
愛の言葉で畳みかけるとか、盛り上がる演出もなく、考え抜いた比喩表現もなく、どこにも工夫がない、なにかこう、「締め」になってない印象です。
ここが冷める原因は、語りで盛り上がる帆高に対して、陽菜の感情が見えにくいことが大きいと思います。
飛びついて再会の喜びを表現するカットもカメラは遠く、誰かと誰かが回って遊んでるだけの他人事に見える上、あとの陽菜のセリフもあまり帆高愛が感じられません。
陽菜からしたら「ありがとね」程度の気持ちがあるだけのような、実は「相思相愛ではありませんでしたオチ」にもとれます。
前科持ち覚悟で助けた帆高にそんな解釈を許してしまうなんて、あでも、一方的な愛だからしょうがないのでしょうか。
ひまつぶし。それ以上にはなりませんでした。
でも「言の葉の庭」作った人ですから、売り上げから見て、さすがにもう同じようなものは避けるはず、次はいよいよありそう、楽しみにしてます。
ただ、君の名は。と同じ路線は避けるべき。新海誠さんを追って見る人も「前のと似てる」って新鮮味無くがっかりするかと。うら若い男女が惹かれ合いながらも離ればなれな状況で互いへの思いを募らせる系の、今までの作品が似たり寄ったりの恋愛ものですから、そこから外れて面白いものが作れないなら、あこれ、自分へのダメージがすごい。
何にせよ、そっちの路線で新海さんがいくら頑張っても、到底漫画溺れるナイフには及ばないです。
興行収入や観客動員数を見越して戦略的に、意見対立起こすメッセージを仕込んだらしいですが、それがもう実力不足から小手先に頼る振る舞いで、ダメだった後の言い訳ではと邪推します。ある程度狙い通りに数字はとれるでしょうが、君の名は。より批判すごいかと。
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(追記 公開後4日目)
公開後にレビュー見たら、予想通り子供騙しアニメの評判でした。
予想は当たってたけど正直なところ何もうれしくありません。
予想が全く外れて映画好評で「評論家気取りが公開前からドヤ批評しといて顔真っ赤痛すぎ草ァ」とか叩かれながら「面白いなら観ねば」で映画館に走ってくの、期待してたとこあります。
面白いのが見れればそれで良かったんです。残念です。
予想よりひどかったのは、仕込まれてたメッセージというのが、新海誠さんの年齢を疑うしょうもなさだったことでしょうか。一昔前ならいざ知らず、いまメインで持ってきてドヤするほどの価値はなく、触れた作品数が少ない子供にしか刺さりません。
※ちなみにそのメッセージをもののついでに含ませた上位作品があります無印のフリクリです
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(追記 公開後3、4年目?お金は落とさず観たうえで)
人間的魅力と表現すればいいのか、主人公とヒロインにそれが見えない、見えにくいです。
唯一はっきり描かれたのは須賀さんですね。
2人とも子供ってことでいいんでしょうけど、惚れる要素が掴みにくいキャラクターというのは、観る側にとっては感情移入しにくく、それを中心に据えてますので、やはり映像美と音楽と演出で、ターゲットが中高生、子供騙しの作品になります。
映像美と音楽と演出がどれだけ良くても、そこに描かれるキャラクターが深掘りされず魅力がないなら、愛される作品にはなりえません。時代を超えてリメイクされる作品はそこが違います。
※広告費積んで日本国内だけで覇権を取れても世界からは認められません
■陽菜
弟の凪との暮らしを守るため、バイト詰めの生活をしていたと説明されてますが、まったくそれらの辛苦は描かれず。ブラックバイトに手を出そうとしたり、生活描写から推し量ることは可能ですが、陽菜自身が生き辛さを全く表に出さないため、貼られたステータスにしか見えません。遠い空に連れてかれるという「死」でもって悲劇のヒロインとするのも、王道といえば聞こえはいいですが、安直で芸がありません。
■帆高
家に帰らない理由は?こちらは背景が全く描かれません。表情・演出からは必死さが滲み、「孤独で理不尽な家庭から脱獄してきた」ともとれますが、いかんせん子供という情報がありますから、「ちょっと親と喧嘩してムカつくから親の金盗んで働き先ありそうな東京来ちゃった☆1番は観光、2番にステータス獲得だけどね☆」ともとれるという極端な背景差を許してます。
背景次第で印象がガラッと変わるため、ここを曖昧にしたまま終わらせてしまうなら、新海誠さんは別に、帆高を描きたかったわけではないのでしょう。主人公がそんな風に見えてしまう作品。主人公なのに。
帆高に批判が強いのは、「理由を言わないのは自分に都合が悪いから」という定説でもって、後者と捉える人が多いからではないでしょうか。作品に向けられた「悪い評価」に思いっきり影響してると考えます。
■映画最後の締めの部分
直前の盛り上がりに比べて極端に薄くないですか?曖昧な言葉をちょっと言って終わってしまいました。
愛の言葉で畳みかけるとか、盛り上がる演出もなく、考え抜いた比喩表現もなく、どこにも工夫がない、なにかこう、「締め」になってない印象です。
ここが冷める原因は、語りで盛り上がる帆高に対して、陽菜の感情が見えにくいことが大きいと思います。
飛びついて再会の喜びを表現するカットもカメラは遠く、誰かと誰かが回って遊んでるだけの他人事に見える上、あとの陽菜のセリフもあまり帆高愛が感じられません。
陽菜からしたら「ありがとね」程度の気持ちがあるだけのような、実は「相思相愛ではありませんでしたオチ」にもとれます。
前科持ち覚悟で助けた帆高にそんな解釈を許してしまうなんて、あでも、一方的な愛だからしょうがないのでしょうか。
ひまつぶし。それ以上にはなりませんでした。
でも「言の葉の庭」作った人ですから、売り上げから見て、さすがにもう同じようなものは避けるはず、次はいよいよありそう、楽しみにしてます。
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